NAD/NMN診療メニューについて

当院のNAD/NMN診療は、体内で重要な働きを担う補酵素「NAD+」と、その前駆体である「NMN」を直接補う治療法です。老化の進行を遅らせ、健康寿命を延ばすことが期待されています。

長寿遺伝子は、体内で老化を遅らせ、健康寿命を延ばす働きを持つ遺伝子のことです。これらの遺伝子は、細胞の修復や再生を促進し、ストレスや環境の変化に対する耐性を高める役割を果たしています。長寿遺伝子が活性化することで、身体の老化を防ぐと同時に、病気に対する抵抗力も強化されます。

長寿遺伝子の代表例:サーチュイン遺伝子(SIRT遺伝子)
最もよく知られている長寿遺伝子は、サーチュイン遺伝子(SIRT遺伝子)です。サーチュイン遺伝子は、細胞の修復機能やストレスに対する適応力を高め、細胞の寿命を延ばす働きを持っています。

サーチュイン遺伝子は、以下のような働きがあります。

1.DNAの修復

細胞が受けたダメージを修復し、老化やがんのリスクを減少させます。

2.エネルギー代謝の調整

細胞内でエネルギーを効率的に使い、過剰なエネルギーの消費を防ぎます。

3.炎症の抑制

慢性的な炎症を抑え、老化に関連した病気のリスクを減少させます。

サーチュイン遺伝子の働きを活性化させることで、健康寿命を延ばし、加齢に伴う病気や疾患のリスクを軽減できる可能性があります。

長寿遺伝子を活性化させるためには、いくつかの方法がありますが、その中で注目されているのが、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)やNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の補充療法です。

NMNとNAD+の関係

NAD+は細胞内で重要な役割を果たす補酵素で、サーチュイン遺伝子を活性化するために欠かせない物質です。

NMNは、体内でNAD+に変換され、NAD+の供給源となります。NMNを摂取することで、NAD+のレベルを高め、サーチュイン遺伝子を活性化させることができます。

このように、NMNやNAD+の摂取は、長寿遺伝子を活性化し、加齢に伴う変化を遅らせる可能性があるのです。

NMNやNAD+の補充療法される効果

・老化の遅延:細胞の修復や再生を促進し、老化の進行を遅らせます。

・エネルギー代謝の改善:エネルギーを効率的に生産し、体の疲労回復をサポートします。

・筋肉量の増加:加齢による筋肉量の減少を防ぎ、健康的な筋肉維持が可能になります。

・免疫機能の向上:免疫細胞の機能を改善し、病気や感染症に対する抵抗力を強化します。

・抗酸化作用:細胞内で酸化ストレスを抑える働きを持ち、老化に伴う細胞ダメージを減少させます。

NMNとは、「ニコチンアミドモノヌクレオチド」の略称で、ビタミンB3の一種であるナイアシン(ニコチン酸)の誘導体です。

体内で、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という重要な補酵素に変換される前駆体となります。NAD+は細胞のエネルギー生産や修復、老化の遅延に深く関わっており、健康を維持するためには欠かせない物質です。

NMNは体内で自然に合成されますが、加齢とともにその生産量は減少します。このため、NMNの減少は身体機能や認知機能の衰え、いわゆる老化の進行に繋がると考えられています。

近年、NMNを摂取することによって、身体の見た目や機能がまるで時計の針を戻すかのように劇的に改善することが明らかとなり、「若返りの薬」として世界中で注目されています。

NMNを多く含む食品には、枝豆、ブロッコリー、キュウリなどがあります。しかし、例えばブロッコリーから1日100mgのNMNを摂取しようとすると、約40kg(約2000房)の量が必要です。このため、内服や点滴による治療が、効率的にNMNを体内に取り入れる方法として推奨されています。

NMNの研究例

ハーバード大学医学部のデビッド・シンクレイン教授は、NMNに関する画期的な研究結果を報告しています。

シンクレイン教授によると、生後22カ月のマウス(人間で言う60歳に相当)にNMNを投与したところ、わずか1週間後に生後6カ月のマウス(人間で言う20歳に相当)と同等の筋肉量に回復したことが確認されました。

この結果、たった1週間で、実に40歳の若返りが実現したことになります。この研究は、NMNが加齢による筋肉量の減少を遅らせ、若返りを促進する可能性があることを示唆しています。

また、40歳から60歳の健康な成人を対象にした臨床試験でも、NMNが注目されています。この試験では、1日250mgから500mgのNMNを3ヶ月間摂取することが試されました。結果として、参加者の筋肉量が増加し、エネルギー代謝が改善されたことが確認されました。

特に、運動後の回復力が顕著に向上し、血糖値や血圧の改善も報告されています。全体的に、加齢に伴う代謝の低下が緩和され、身体の健康が改善されたことが示されました。

現時点では、NMNに関連する重大な副作用や合併症の報告はなく、安全性が確認されています。このため、NMNは若返りや健康維持を目指すサプリメントとしてますます注目を集めています。

現在も世界中でNMNに関する研究が進行中であり、その効果や安全性についてのさらなる理解が深まることが期待されています。

NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、細胞内で重要な役割を果たす補酵素であり、エネルギー代謝や細胞の修復、さらには老化の進行を遅らせる働きに深く関わっています。

近年の研究により、NAD+は長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子(SIRT遺伝子)を活性化し、健康寿命の延長に寄与する可能性があることが明らかになっています。しかし、NAD+は加齢と共に活性が低下することが分かっています。

サーチュイン遺伝子(SIRT遺伝子)は、細胞の修復やエネルギー代謝、抗酸化作用を促進し、老化を遅らせる役割を担っています。

NAD+はサーチュイン遺伝子の活性化に欠かせない物質であり、NAD+の量が増えることで、これらの遺伝子が活性化され、老化の進行を遅らせるとともに、病気に対する抵抗力が強化されることが分かっています。

前述した、NMNの研究結果に加えて、NAD+そのものの補充が、加齢に伴うエネルギーの低下や身体機能の衰えに対して有効であることが示された研究もあります。

NAD+は、細胞のエネルギー生産に欠かせないだけでなく、抗酸化作用やDNA修復機能を促進し、細胞の老化を防ぐため、NAD+補充によって健康寿命が延びる可能性が高いと考えられています。

NMNを体内へ投与する方法には、内服と点滴の2つの方法がありま。当院では内服も点滴の両方とも提供することは可能ですが、継続して摂取する場合は、内服(サプリメント)をおススメしております。ただし、どちらの方法にもメリット・デメリットがあるので、一概に、どちらが良いと決めつけることはできません。

内服と点滴の比較

項目NMNの内服NMNの点滴
吸収率消化器官を通過するため、吸収率が低い場合がある血流に直接投与され、吸収率が高い
効果の早さ効果が表れるまで時間がかかる即効性があり、すぐに効果を感じやすい
利便性自宅で簡単に摂取可能クリニックでの処置が必要
コスト一般的に低コスト高コスト(医療機関での治療が必要)
持続性持続的に摂取することで長期的な効果を期待定期的な治療が必要
副作用のリスク一部の人には消化不良や副作用が現れる場合がある点滴による血管痛などのリスクがある

当院では高濃度にNMNを配合した「NMN Vitals (バイタル) 30000」をドクターズサプリとして提供しております。本サプリは、業界トップクラスの高純度99.99% NMNを1ボトルあたり30,000mg配合した、日本国内製造のNMNサプリメントです。90粒の耐酸性カプセルで、1日3カプセルの摂取で1ヶ月間お使いいただけます。

NMN Vitals (バイタル) 30000の主な特徴

1.高含有量

1ボトルで30,000mgのNMNを配合。1日分(3カプセル)でNMN 1,000mgを摂取可能です。エイジングケアに特化したい方に最適な設計です。

2.高純度のNMN(99.99%)

NMNの純度は99.99%を誇り、余計な不純物を徹底的に排除。安心して日々の健康サポートにお使いいただけます。

3.耐酸性カプセル採用

胃酸に強い耐酸性カプセルを使用し、NMN成分をしっかりと腸まで届ける設計です。これにより、NMNの効果を最大限に引き出します。

4.日本国内製造

厳しい品質管理のもと、日本国内の工場で製造されています。高品質かつ安心・安全な製品をお届けします。

推奨摂取方法

1日3カプセルを目安にお召し上がりください。水またはぬるま湯と一緒に摂取いただくとより効果的です。

・当院のNAD+は、日本国内の専門の施設で厳格な品質管理の上で製造されており、その効果が最大限に発揮されるように設計されています。

・また、NAD+を投与する場合、当院では皮下注射を行う場合が多いです。皮下から緩徐に吸収させることで、急激な血中濃度の上昇を避けて、可能な限り安全に投与しています。

・NAD+の皮下注射は約10分程度で終わるため、忙しい方でも速やかに治療ができます。

  • エネルギー低下や慢性的な疲労感を感じている方
  • 加齢による身体機能の低下を感じている方
  • 認知機能の衰えを感じている方
  • 美容や若返りを目指す方
  • 代謝に問題を抱えている方
  • 疲れが取れにくく、運動後の回復力が低下している方
  • 長寿や健康寿命を延ばしたい方
  • ストレスや不安が高まっている方
  • ホルモンバランスの乱れが気になる方
  • 健康的なライフスタイルを追求している方
  • 遺伝的な老化リスクを抱える方

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)やNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の点滴治療においては、これまでの臨床研究や治療実績において、いくつかの合併症や副作用が報告されていますが、現時点では重大な副作用は確認されていません。以下に代表的な副作用や注意点をまとめます。

1.血管痛の発生

NMN/NAD+の点滴治療を受ける際、一部の患者に血管痛が生じることがあります。これは点滴の投与によって血管に負担がかかることが原因と考えられています。

血管痛が発生した場合には、点滴の滴下スピードを遅くしたり、ホットパックで温めることで、症状が緩和されることが確認されています。この対応により、患者の快適さを保つことが可能です。

2.動悸

NMN/NAD+の点滴治療を受けると、一時的に動悸の症状が出ることがありますが、30分程度で改善することが多いです。注射後、ご気分がすぐれない場合は、クリニックで休んで頂き、ご帰宅頂いております。

3.臨床試験と承認状況

現在、NMNおよびNAD+の治療は主要な欧米各国では承認されていません。しかし、ワシントン大学医学部をはじめ、世界各国の大学や医療機関では、二重盲検無作為化試験が行われており、その結果に基づいて、将来的な承認に向けた研究が進められています。これらの臨床試験では、NMNが老化抑制やエネルギー代謝の改善に与える影響を評価しています。

4.日本における臨床試験の成果

日本では、慶応大学医学部の研究グループが行った臨床試験において、NMNのヒトへの安全性が確認されました。この研究では、NMNが加齢に伴う代謝の低下を改善する可能性が示されており、安全に投与可能であることが報告されています。日本国内でも、これらの研究成果を基にした治療法が今後さらに普及していくことが期待されています。血管に負担がかかることが原因と考えられています。

5.重大な副作用の報告はなし

現時点で、NMNやNAD+の治療に関連する重大な副作用は報告されていません。これまでの研究および臨床データにおいて、安全性が確認されており、患者に対するリスクは極めて低いとされています。

ただし、個々の患者によっては一時的な不快感や副作用が現れることがあるため、治療前に十分なカウンセリングと検査を行うことが推奨されます。

・本治療に用いるNMNおよびNAD+製剤は、現時点で医薬品医療機器等法に基づく承認を取得しておりません。また、本治療に用いる製剤と同等の性能を有する国内承認医薬品も存在しません。

・現在までに、国内外において本製剤に関連する重大な副作用の報告は確認されておりませんが、安全性については確立されているわけではありません。

・日本国内においては、未承認医薬品であっても、医師の責任において使用することが認められています。

・なお、万が一重篤な副作用が発生した場合には、「医薬品副作用被害救済制度」の救済対象外となる可能性がありますので、あらかじめご理解ください。

NAD+の皮下注射/点滴の費用はこちらをご覧ください。

NMNのサプリメントの費用はこちらをご覧ください。

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