統合医療への取り組み
Integrative Medicine
当院の統合医療への取り組み

統合医療とは
「統合医療」とは、科学的な近代西洋医学のみならず、東洋医学、伝統医学、相補(補完)・代替医療、さらに経験的な民族医学や民間療法なども組み合わせて行う医療の総称です。
相補(補完)・代替医療とは、一般的に従来の医療と見なされていない、さまざまな医学・ヘルスケアシステムや施術などと定義されています。
統合医療の内容
統合医療には、次のような療法が含まれます。
- 鍼灸
- 瞑想
- 太極拳
- 気功
- ハーブやビタミン・ミネラル
- プロバイオティクスなどの天然物
- ヨガ
- カイロプラクティック
- マッサージ療法
- ヒーリングタッチ
- 催眠療法や運動療法などの心身療法
- アーユルヴェーダ
これらは、人間が本来持っている「自然治癒力」を活かす施術ともいえます。
日本での統合医療の歴史
明治維新まで、日本の医療は和漢薬や鍼灸が中心でした。
しかし明治政府はこれらを医療の本流から外し、近代西洋医学を日本の医療として採用。健康保険制度の成立とともに、西洋医学のみの医療体系が確立されました。
西洋医学の恩恵は計り知れませんが、生活習慣病や慢性疾患、アトピー性皮膚炎、機能性胃腸症、花粉症、うつ病などの増加に対し、西洋医学だけでは限界を感じる患者や医療従事者も増えています。
その結果、伝統医学や補完・代替医療が再評価され、両者を組み合わせた統合医療が求められています。
当院での統合医療への考え方
統合医療が発展しにくい理由としては、
- 西洋医学的なエビデンスが得られにくい
- ライセンス不要で誰でも介入できるため、信用度の低いサービスが多い
といった点があります。
米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)は、統合医療を
「従来の医学と、安全性・有効性について質の高いエビデンスが得られている補完・代替療法を統合した療法」
と定義しており、あくまでエビデンスベースで考えられています。
当院もこの考えに沿い、感覚や経験だけで施術を選ぶのではなく、患者様の状態や悩みを丁寧にヒアリングし、データに基づいた信頼できる治療を提案します。

エビデンスとは何か?
当院は「サイエンスビューティー」をコンセプトに、理論と根拠に基づいた施術を提供します。
ただし、「エビデンスがある」とされるものすべてが信頼できるわけではありません。

- 実験室レベルの証明は、人への効果を示すものではない
- 人への効果を示すエビデンスにも6段階の質があり、「専門家の意見」や「単発の症例報告」は信頼度が低い
西洋医学でもすべての人に効く薬がないように、同じ悩みでも人によって原因や体質は異なります。
当院では、西洋医学を基本としつつ、東洋医学や代替医療を組み合わせ、一人ひとりに合った方法で健康長寿を目指します。
当院での取り組み
医療気功
気功は、中国発祥の伝統的な健康法で、呼吸法・身体の動き・感覚的イメージを組み合わせ、心身の調和を図ります。
当院では、2021年12月〜2023年5月に「医療気功が人体に与える影響」に関する無作為化比較試験(RCT)を実施。
https://center6.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr.cgi?function=brows&action=brows&recptno=R000052846&type=summary&language=J
倫理委員会:Haneginomori eye clinic Ethics Committee (IRB number: 21001)
その結果、医療気功を行ったグループでは、ストレスホルモン「コルチゾール」が有意に低下しました。

医療気功は、ストレス緩和だけでなく、がん術後のリハビリ、パーキンソン病、呼吸器疾患などにも応用例があります。
ご希望の方はお気軽にご相談ください。
ヒーリング(Healing)
ストレスは、病気の背景にある大きな要因のひとつです。
保険診療では、その根本原因まで丁寧にケアする時間が取れないこともあります。
当院のヒーリングでは、ネガティブな感情を整理し、前向きな思考へと導くサポートを行います。
対面だけでなく、遠隔でも可能です。ご自宅から安心して受けられます。
最後に
銀座こもれびクリニックは、西洋医学の確かな土台と、東洋医学・補完療法の知恵を融合させ、科学的根拠に基づいた信頼できる統合医療を提供します。
病気を治すだけでなく、健康で豊かな人生を育む医療を目指しています。